ハピチわブログ

面倒くさがり屋の主婦です。チワワと楽しいことをたくさんしたい!そんなブログです。

凪良ゆう「汝、星のごとく」続編「星を編む」を読む。

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困った。

「汝、星のごとく」に続き、凪良ゆうさんはどうしてこんなに私の胸を締め付けるのか。

 

私は本を読むのは好きだが、あまり何度も繰り返し読む方ではないので、読んで満足したらすぐに売ってしまう。

 

けれど、時々「この本は大事に持っていたい」と思う本と出会う事もある。

 

それがこの2冊。

「汝、星のごとく」とその続編である「星を編む」。

 

元々本屋大賞を受賞しているので、良い本には間違いないのだが、

どうしてこんなにブスブスと私の心を刺してくるのかと不思議なほどなのだ。

 

 

本の感想ブログは多々あるし、事細かく書いていくつもりは無いけれど、

「汝、星のごとく」でとにかく1番私の心を揺さぶったのは

「結ちゃんは助手席に移され、変わらず健やかな寝息を立てている。羨ましいような、複雑な気持ちになる。結ちゃんのように守られる子供と、俺たちのように守られない子供がいる。それは単なる運の差でしかない。」

という言葉。

 

私の育ってきた環境もあるけれど、正に私は守られているというより、気付けば親を守って生きてきた。

何かある度にとにかく第一に子供を考える叔母、そしてそれを当たり前だと思っていそうな従兄弟たちを心底羨ましいと思っていた。

(もちろん私が知らない親子関係があるのかもしれないけれど)

 

あぁ、そうだ。これだ。

私は守られていない方の子供だったと気付いた。

 

 

そんな風に私をブッスブッスと刺してくる本の続編と聞けば、そりゃ読むしかない。

 

「星を編む」

この本を読んだ人に伝わると良いので、細かな内容は省くが

 

大切な人が死ぬ。

けれど自分の人生は終わらない。

必死に生きて気がつけばここまで来ていた。

そして側にはまた別の大切な人がいてくれた。

 

ゆっくり穏やかに、そして深く強いその繋がりが熱く重く心に染み渡る気がした。

 

この世に残った主人公達がそれぞれの人生を生きながら歳を重ねて、

少しずつ人生の終わりに向かう様は私の心を再び揺さぶるのである。

 

人生を一つの山に例えると、40代は既に頂上をとうに過ぎた下り坂。

そのうち病気もするだろうし、パートナーの健康も心配する。

段々と手が離れていく子供達を見ながら、人生の終わりに向けて残り数十年について近頃よく考える。

 

私の人生もいつか終わる。

幼い頃、「明日は何して遊ぼうかな」と毎日キラキラしていた。

母が心を病んで、いつの間にか明日への希望は無くなっていた。

卒業後の目的はとにかくお金を稼いで自立する事だった。

親元から離れて自由を手に入れた。

自分の人生は自分で作り上げるものだと初めて感じた。

結婚しても色々あった。でも夫婦とはこんなものだとも思った。

母との関係に消えてなくなりたいと思っていた。

大人になればなるほどその想いは強くなり、家族が増えても消えることは無かった。

40代。人生の下り坂。

でも、まだ転げ落ちる事は出来ない。

子供を支え、親を見守り、自分のパーソナルスペースを守りながら少しずつ下らなければならない。

 

「人生」と言ってもそんな大層なものではない。

朝起きて、朝食を作る。

子供を見送る。

洗濯物を片付ける。

昼になったら食事をし、また夜になったら食事をする。

眼科に行ったり、美容院に行ったり、

メガネを作ったり、塾に送ったり。

そういう積み重ねがただ「人生」というものとして積もっていくだけ。

 

若い頃は「自分の人生」として漠然とした大きなものに囚われていたけれど、

結局はこれだけのことなんだな、と気付いたところだ。

 

この人生はどんな風に終わるのだろうか。

 

そんな私のそばにいるのはやっぱりいつでも夫なのだ。

大きな不安もあるが、なぜかちょっとだけワクワク感もある。

人生が終わるその時、私は何を想うのだろうか。

あぁ、この人と結婚して良かった。

そう思いながら死ねたなら、私の人生は間違いなく幸せなものだろうと思う。

 

 

(*´∇`*)ゞテヘッ

 

 

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました!