こんにちは。
面倒くさがりの主婦です。
日々、苦手な家事に奮闘しながら生活しています。
このお話は「生き物の死」について書かれています。
考えが伝わるようにストレートな表現をしている部分もありますので苦手な方はご遠慮ください🙇
小学生の頃でした。
学校の帰り道、初めて猫の死体を見ました。
歩道に集まる数人の小学生。
何事かと見てみると冒頭の猫。
白くて綺麗な猫でした。
誰かが言いました。
「車で轢かれたんだよ。
そのあと動いてここまで来たの。」
と。
また誰かが言いました。
「猫って、飼い主の前では死なないんだって。
だから最後まで動いて移動するんだって。」
と。
初めて見る動物の死体は今でも脳裏に焼き付いています。
綺麗な毛並み。
轢かれたことが推測できるような目。顔。体。
自宅に帰って母に話しました。
小学生ですから、幼さのあまり可哀想というよりも興味・衝撃・興奮、そんな感情で伝えたと思います。
母は私に言いました。
「あんまり考えてると猫が天国に行けないよ。お化けになって出てくるよ」
母のこのセリフは私を動揺させないようにしたのか、
はたまた悩ませないよう忘れさせるためなのか、
それとも昔から言われている迷信のようなお話なのかは分かりません。
ただ、この言葉に、私の感情は一変して恐怖へと変わったのです。
私は数年前まで動物を飼ったことがありませんでした。
ですから動物に対する慈しみや愛情を持った経験がなかったのです。
そんな私はただただ知らない猫のお化けが出てくることへの恐怖を抱いたのです。
それ以降、動物の死体を見ることがあっても敢えて目をそらし、
自分の思考に入ってこないように努めました。
昨年末、祖父が亡くなりました。
私が幼い頃からとってもとっても可愛がってくれた祖父です。
色々事情があってお葬式には出ていません。
お葬式に出ていないからか、
先日実家でお仏壇に手を合わせ、
お墓参りにも行ったのにまだ亡くなった実感がありません。
平気な顔をしてお仏壇に大好きだったお菓子をお供えし、
ピザまでお供えして「じいちゃん、美味しい?」なんてヘラヘラ笑っている。
けれど、
ふとした瞬間に何となく祖父を思い出し、何となくネガティブになる。
「ごめんね、会えなくて。」
「ごめんね、お葬式出られなくて。」
そして、
「あ〜ダメダメ、こんな風にじいちゃんのこと考えてたらじいちゃんが天国に行けないかもしれない。」
と幼い頃に見た知らない猫の死を思い出す。
祖父のお化けに対する恐怖は全くないけれど、天国に行けないっていうのは困ります。
ですから、思い出すたび思考から祖父を追い出そうと努めていました。
私、ポッドキャストの「オーバーザ・サン(over the sun)」が好きなんです。
元アナウンサーの堀井美香さんとジェーン・スーさんが大人の女性トークを繰り広げているかと思いきや小学生のようなおバカなお話を好きなようにお話しているポッドキャスト。
あまりに好きなので過去回のEP0から遡って聴いています。
つい先ほども運転しながらオーバーザ・サンを聞いていたんです。
EP86でした。
2022年5月に配信された回。
コロナ禍真っ只中です。
その回でジェーン・スーさんの知り合いの方が亡くなられたお話をされていました。
『普段は会わなかったし、SNS上で近況を知るだけの方だった。
正直私は人の死と自分を離して見る事ができる。
だから母が亡くなった時も、他の知り合いが亡くなった時も引きずるほどに心を持っていかれることはなかった。
だけど、なぜかこの方の死を知った時からずっと気持ちが落ち込み、ずっとメソメソしてしまっている。
ありきたりだけど、失って初めて気付く、その方の存在の大切さという事を初めて実感した。』
そんな風におしゃっておられました。
そして、
『普段はそんなだから自分の感情をインスタに漏らすようなことはしない。
だけど、今回に限ってはつい漏らしてしまった。』
と。
すると、あるフォロワーさんからコメントが来たそうです。
そのコメントには、
「亡くなった人のことを考えると、天国でその人の周りで綺麗なお花が降ってくるそうですよ。
いっぱい降らせてあげたいですね。」
と書かれてあったそうです。
ジェーン・スーさんはそう考えると気持ちが楽になった、とおっしゃっておられました。
この言葉、運転中の私の心の奥の方にもスーッと染み入って来ました。
これまでの「死について考えること」に対する私の感情が一変しました。
じいちゃんにたくさん綺麗なお花を降らせてあげたい!!
「じいちゃん、じいちゃん、
綺麗なお花降ってきた?」
なんて思いながら家に着くまでずーっとお花を降らせて帰りました。
祖父だけではありません。
早くに亡くなった優しくて知性溢れる叔父のことも、
昔気質の気の強い曽祖母のことも、
たくさんたくさん考えて、みんなの周りにたくさんの綺麗なお花を降らせてあげたいと思いました。
そして、
幼い頃に見たあの白い綺麗な猫ちゃん。
あの時から何かあるたびに思い出してしまっていた猫ちゃん。
周りに綺麗なお花は降っていますか?
思い出しちゃいけない、と思うほどに思い出す。
図らずも、お花が降っていたのかな。
降ってたら良いな。
あれからずっと降り続けていて、綺麗なお花畑になってるといいな。
そんな風に思いました🌷
思い出そうと思っても、祖父の声が思い出せません。
けれど夢の中でははっきりと聞こえる祖父の声。
不思議ですね。
こういう話、あまり信じないんですけどね。
とっても不思議。
私の中には祖父の声がまだ残っているんだな、
とお昼寝から起き出すのです(笑)
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